ムダな仕事はもう、やめよう [book]
著者はトリンプの社長として行ってきた「残業禁止」などの効率アップ術を、これまで多くの著書で紹介しています。
本書もこれまでの著書の内容と重なる内容が多くあります。
例えば、残業をなくすことの利点、がんばるタイム、効率的な会議の方法、TTP(徹底的にパクる)、速い決断・意志決定など。
本書は、その中でも新しい本になるので内容がよりまとまっているように感じました。
また、残業をなくすことの利点について、他の著書より多く解説されています。
仕事を人生の中でどうとらえるか、著者の考え方は参考になります。
以下、読書メモ。
p.25
では、なぜヨーロッパのビジネスパーソンは週末を「休み」ではなく「遊び」に充てられるのか。
それは平日の仕事の疲れを、平日のうちに取り除いてしまうからだ。
p.95
上司や同僚から重要度や緊急度が怪しい仕事を頼まれたら、ひとまず脇に置いて、自分の仕事に集中してみよう。本当に必要なものなら催促が来るし、不要なものならそのまま忘れ去られるか、頼んだ本人が何かのついでに片づけてしまうはずだ。
p.111
日々の仕事で発生する小さな意志決定については、制限時間0分でいい。つまり、考える前に体を動かせ、ということだ。
例えば上司に商談の進捗状況を報告するとき、話す内容を頭のなかでまとめてから上司のデスクに向かうのでは遅すぎる。まず席を立ち、歩きながら報告内容を整理すればいい。報告をしなければいけない重要なことはそんなにあるはずはないし、むしろ単刀直入であるべきで、よほど複雑な商談でない限り、たいていはそれで事足りる。
深く考える前に行動に移すと、判断を誤って結局は余計に時間がかかるのではないか、と心配する人もいる。
たしかにときには判断を間違えて、少し遠回りをしなければならないケースもある。しかし、断言してもいい。トータルで見れば、考える前に体を動かす習慣をつけた方が絶対に早く片づく。
p.123
会議で問題が先送りされる原因は、そもそも会議で何を決めるべきなのかがわかっていないからだろう。決定しなければいけないのは、新しい案件の場合、まずは「誰が何をいつまでに」というデッドラインだけである。
これさえ会議で固めれば、あとは担当者としての結論としてまとめてきてもらうのだ。やり方はまったくの自由。担当者が自分の裁量でいろいろな工夫ができるので、本人も前向きに仕事に取り組める。会議ではその担当者の "こうします" という結論をたたくのだ。
p.147
仕事がデキない上司ほど、ホウ・レン・ソウを強要します。
というのも、常に部下を縛りつけていないと不安だから。
仕事がデキる上司は、放任主義です。
入口と出口だけ確認して、
途中のプロセスを部下に任せるのが優秀な上司です。