Mobile2.0 ポストWeb2.0時代のケータイビジネス [book]

Mobile2.0 ポストWeb2.0時代のケータイビジネス / 宮澤 弦 (著), 椎葉 宏 (著), 片岡 俊行 (著), 新上 幸二 (著), 横山 隆治 (著), 手嶋 浩己 (著), 木暮 祐一 (著)

Mobile2.0 ポストWeb2.0時代のケータイビジネス

「はじめに」によると、Mobile2.0 は、Web2.0 のモバイル版ではないという。
しかし、内容は、広告収入、パーソナライズ、CGM によるユーザー情報の収集など、Web2.0 に関連するものがほとんどです。

モバイルに特徴的な「いつ」「どこで」をそれらにうまく絡ませていく。
そこが肝なのかなと思いました。

以下、読書メモ。


p.12

Mobile 2.0 は「あちら側」を重視すればいいというものではない。「あちら側」と「こちら側」が、もっと密接な関係を持つものだと筆者は思うのだ。
なぜなら、ユーザに絶えず "携帯" されている携帯電話には、PC では重視されなかった「場所」と「時間」という要素があるからだ。これからのモバイルインターネットでは、「こちら側」の要素を無視して、「あちら側」を語ることはできないのである。


pp.12-13

この機敏性と密接性は、PC インターネットにはなかった「こちら側」情報の「あちら側」への反映を可能にする。
それは、「どこにいるか」という定位情報であり、「いつアクセスしているか」という時間情報である。


p.21

PC インターネットサイトのようにモバイルコンテンツ市場が軒並み無料になる可能性が高い。
そのとき、コンテンツへの課金に変わって、収益の柱となるのは広告収入である。
モバイル広告では、さらに「こちら側の」の要素、つまり位置情報と時間情報さえも反映した広告が配信されるようになる。


p.64

PC と携帯電話を比較するときに、もっとも注意しなければならないのは、そのコンテクストだ。コンテクストとは、「いつ、誰が、どこで、どういう目的で、そのデバイスを利用するか」という、いわばユーザーの動機、背景である。


p.149

Mobile2.0 時代のモバイル広告はどのような方向に進んでいくのだろうか。
それは、リアル行動ターゲッティングともいうべき方向であろう。
携帯電話の「携帯性」や「多機能性」を生かしたうえで、リアル社会での行動を蓄積し、分析、広告配信に結びつけていくのである。