上機嫌の作法 [book]

上機嫌の作法 / 斎藤 孝 (著)

上機嫌の作法

不機嫌にしているのは構ってもらいたいという甘え。
人と一緒にいる間は、楽しい時間を過ごすようにお互い努力する、という暗黙の基本ルールが、現在の日本ではあまり共有されていない。

上機嫌力は技化して身につける。
技なのでいつでも使うことができる。

不機嫌、上機嫌と場の関係に視点を当てた考え方は、新鮮でした。

上機嫌になるための方法で、試したくなるものが少なかったのが残念。

「第一章 私はなぜ上機嫌なのか」「第五章 上機嫌の技化メソッド」「まとめ 上機嫌の作法」を読めばエッセンスはつかめると思います。

以下、読書メモ。


p.15

基本的に、素は不機嫌な人間です。他人に対する罵詈雑言を最も得意技とする私が、とてつもない不機嫌な時代を乗り越え、実際に十分で上機嫌を技として身につけた。


p.17

人間は本来、すべからく自分の気持ちをコントロールできる状態にあるべきなのです。


p.37

人と一緒にいる間は、楽しい時間を過ごすようにお互い努力する、という暗黙の基本ルールが、現在の日本ではあまり共有されていないと言っていいでしょう。場に対する責任感、当事者意識が希薄すぎる。その場は、自分を含めた一人ひとりのからだの延長です。場にいる者は、沈滞した空気に対して、当事者としての責任がある。


p.43

自分を笑い飛ばしてしまえるというのは、上機嫌の技としてはかなり上級、優れた力です。
突き放して笑えるというのは、自分のことだから面白いわけでなく、誰のことでもおかしい。たまたまそれが自分であっただけ。何かをやるときに、これは「自分だからすごいことだ」とか「自分だからみっともないことだ」と考えない。このみっともなさは、誰であろうと同じという発想。


p.155

上機嫌を維持するポイントは、とにかく出し続けることです。人間は回転している状態がちょうどいい。出すとうまく流れるのです。