80対20の法則を覆す ロングテールの法則 [book]
80対20の法則を覆す ロングテールの法則 / 菅谷 義博 (著)
ロングテールの法則はすでに有名になっていますが、それをマーケティング戦略にどのように活かしていくかがテーマとなっています。
まとめが、よくまとまっています。
以下、読書メモ。
p.043
「マーケティング」ということばの再定義をしたい。
マーケティングとは「売れる仕組みづくり」のことである。
pp.203-204
「ロングテール戦略」では、従来の常識と異なり、「絞り込まない」戦略を中心とする。そして「絞り込まない」戦略を実行するために、「マーケティングの自動化」を推進する。
顧客への対応、すなわちマーケティングを自動化に IT が行うことで、人間ではコスト的に不可能であったニッチなニーズに対応できる状況をつくり出し、そして売り上げの絶対値を底上げするのだ。
また、この「マーケティングの自動化」を行うことで、必然的にマーケティングが論理的なものとなる。顧客を買う気にさせ、実際に購入に至るまでのステップを明確に定義しなければ「自動化」が困難であるがゆえに、結果としてマーケティングステップが分析可能な「仕組み」に整備される。
また、ITにより自動化されるために、個々のマーケティング活動とその結果がすべて確実に記録されることになる。つまり活動に対する結果が数字で分かるものになるため、「売れる活動」と「売れない活動」を明確に区別することが可能になる。そして、「売れる活動」を残し、「売れない活動」を削っていくことで、確実に売り上げを上げることが可能になるのだ。
つまりロングテール戦略とは、マーケティングにITを活用し自動化することで、確実に売り上げを上げるための仕組みづくりである。これまで対応できなかったニーズに対応でき、そして「売れる活動」と「売れない活動」を明確に抽出できる仕組みがつくれたならば、売上はコントロール可能なものに変わるのだ。