村上式シンプル英語勉強法 [book]

村上式シンプル英語勉強法 使える英語を、本気で身につける / 村上 憲郎 (著)

村上式シンプル英語勉強法 使える英語を、本気で身につける

Google 日本法人元社長の村上さんの英語習得方法です。
31歳から英語の勉強を始めて、外資の社長まで登り詰めたとのことなので、説得力があります。

内容は、シンプルですがヘビーです。
逆に、ラクしてマスターできるといった内容でない分、信頼できそうです。
実践してみる価値はあると思います。

p.18

21世紀を生き抜きたいと思っている人、とくにこれからの若い人は、英語が出来ないと何も出来ません。今現在、英語が出来ないということ自体、すでに追い詰められている状態なのです。そのことに気づいていない人が多すぎます。


p.26

「読む」「単語を覚える」「聴く」「書く」「話す」という5つの側面からアプローチします。出来れば、この5つをすべて同時に、一気呵成にやったほうが、結果的には効率がいいはずです。


pp32-33

この本で掲げる目標はズバリ、「日本語と同じように英語で読めるようになる」です。
〜略〜
では、どの程度の分量を読めばいいのでしょう。
私なりに導き出した答えは、単語にして300万語です。これだけ読めば、誰もが"英語で読める"ようになります。ちなみに300万語というのは、小説にして約30冊分。ノンフィクションなら約15冊分に相当します。


p.34

英文の読み方についてのポイントは2つです。
1つは、パラグラフ(段落)の先頭から読み始めたら、絶対に後ろへ戻らないということ。意味が分からなくても戻ってはダメ。そのまま読み進めます。
そして2つめはパラグラフの途中で息継ぎをしないということ。なぜ息継ぎをしてはいけないのか。それは、ある程度のスピード感を維持して読まないと、読めるようにならないからです。途中で息をしないことで、一定のスピードを自分に強制するわけです。


p.64

村上式の単語の覚え方の極意は「ひたすら眺める」です。毎日毎日、だだひたすら単語を見る、眺める。


p.68

1語を1秒で見るとすると、1万語でおよそ2時間45分かかります。


p.74

最初は日常会話レベルの3000語の覚え方です。
書店に行くと『英絵辞典』というのが数冊出ていると思いますので、それを入手します。
〜略〜
載っている単語は、ほぼ3000語レベルに該当するので、その絵を見ながら覚えるんです。


pp.81-82

平日は自分のレベルに合わせた単語を見ることからはじめます (現時点での自分のレベルを知る方法については、この後説明します)。たとえば目標300語の人は、英絵辞典を毎日全部見ることから始めます。そして毎週末の土日のどちらかで、10時間くらいかけて1万語をじっくり眺めるんです。最初の1年間は週末の半分を英語に費やすという覚悟を決めるわけです。
3000語を覚えてきたら、平日はその3000語に6000語の教材を追加して見る。そして週末は1万語。平日が6000語を超えはじめると、知らない単語はあと4000語。そうなると、パッパパッパと見るスピードも上がってくるから、かかる時間も短縮されてきます。1万語を見ることができるようになってきます。


p.88

日本語と違って英語には子音だけの音節が存在します。低周波に慣れきった日本人の耳で、子音の高周波は非常に聴き難いのも当然でしょう。これが私たち日本人が英語をなかなか聴き取れない理由です。つまり英語が聴こえるようになるには、耳を鍛えて高周波を聴き取る力を付けるしかない。


p.92

ネイティブが話す普通のスピードの英語を、トータルして1000時間聴けば、誰でも英語を聴き取れるようになります。


p.95

ポイントは、毎日1時間聴くこと。最初からレベルの高くスピードの速い、まったく聴き取れない英語を聴くこと。そして週に一度は初級レベルの英語を聴いて確認すること。


p.104

私たち日本人には、英作文は出来ません。無理です。
〜略〜
それでも仕事で英語の文章を書かなければいけない……。ではどうするか?
そんなときには"英借文"するにかありません。


p.120

自分自身に関する100の文章を、もちろん英語で、前もって作って丸暗記しておくということ。
〜略〜
そして、たとえば相手がアメリカンフットボールの話を始めたとしても、自分の好きなベースボールの話に持っていくんです。もう、そこは強引に。


pp.128-129

相手に理解してもらうためには、発音の練習は必要になります。といっても村上式の発音練習は実にシンプル。朝晩のボイストレーニングです。
abcde……というアルファベットを、朝起きたときと、後寝る前に、毎回10回声に出して言うんです。
そのときの言い方、声の出し方には少しコツがあります。それは、ただ口先で「a、b、c……」と言わないこと。たいていの日本人は、英語を話すときに口先の浮ついた声で、普通よりも若干シャープしたような発声になってしまう。これではダメです。
まずお腹に力を入れます。そして唇を硬くする。ここでいう"唇を硬くする"とは、自分の顔を鏡に映してみたとき、唇が口の中に巻き込まれて薄くなっている状態のことです。
この状態で口を大きく開けて、こころもち声をのどの奥のほうから出す感じで声を出します。勢いをつけて、あらためて腹に力を入れて「A! B! C!……」とAからZまでを、ゆっくり、そして大きな声でシッカリ発声していくんです。シッカリと言うのは、英語の音は、すべて破裂音と思って発声しろという意味です。
破裂音と言うのは、正確にはBやPだけでしょうが、村上式では、アルファベットすべて、破裂音と思って、発声します。
声を出すときにお腹に力が入らない人は、タオルや手ぬぐいを握って、ねじりながら言うといいでしょう。
このやり方で、朝起きたときと夜寝る前に、アルファベット全文字を10セットずつ声に出して言います。英語の音はほとんどアルファベットの中に含まれているので、この方法で英語をしゃべるためのボイストレーニングが出来るというわけです。