たった1分で人生が変わる片づけの習慣 実践編 [book]

たった1分で人生が変わる片づけの習慣<実践編> / 小松 易 (著)

たった1分で人生が変わる片づけの習慣

ポストの郵便物を毎日チェックしよう、など、実践編の割に、浅い内容です。

2011年 9月に読んだ本 [book]

今月は 0冊読みました。

2011年 8月に読んだ本 [book]

今月は 5冊読みました。

* 地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」 / 細谷 功 (著)

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
ref.[2011-08-29-1]

* この国を出よ / 大前 研一 (著), 柳井 正 (著)

この国を出よ
ref.[2011-08-17-1]

* アイデアを形にして伝える技術 / 原尻 淳一 (著)

アイデアを形にして伝える技術
ref.[2011-08-15]

* 言葉の力 - 「作家の視点」で国をつくる / 猪瀬 直樹 (著)

言葉の力
ref.[2011-08-08-2]

* 一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法 / 熊谷 正寿 (著)

一冊の手帳で夢は必ずかなう
ref.[2011-08-08-1]

この国を出よ [book]

この国を出よ / 大前 研一 (著), 柳井 正 (著)

この国を出よ

大前研一さん、ユニクロの柳井さんによるグローバル化への啓蒙書です。

政治、経済、人材などがすでにダメになって行きつつある日本にとどまっていないで、海外に目を向けよう、という内容になっています。

人間関係構築、英語を含むコミュニケーション能力、ビジネススキルなど様々な観点からグローバル化の必要性を説いています。

大きな視点では、例えば税制改革や教育方針についての国に対する提言や、ユニクロの海外進出を例に、企業がどうグローバル化すべきか、といったことが述べられています。

また、個人にフォーカスすると、国に頼っていないで自力で世界に通用する人材にならないと、グローバル化した時代の外国人の競争相手にはとうていかなわない、と警笛を鳴らしています。

どういった方法でスキルアップしていけばよいか、という具体的な解説はありませんが、大きな方向性を示す動機付け、または加速化として、モチベーションを上げさせられました。

が、しかし、海外への挑戦は普通の人にとってはかなり壁が高いと思います。
英語をある程度のレベルまで上げ、地頭力やコミュニケーション能力に勝る外国人と渡り合っていかなければなりません。

サッカーで例えると、Jリーグにとどまるか、海外リーグに挑戦するか。

Jリーグにとどまった場合、現在の収入を維持でき、レギュラーでそこそこ活躍できるであろう。

海外リーグに挑戦した場合、成功できれば自分のスキルも上がり知名度が上がり収入も増えます。
しかし、失敗すると試合には出られず、Jリーグに戻るにも元いた席は埋まっていて、仕方なく JFL やマイナーな海外チームに移籍せざるを得なくなり、当然収入も激減することになります。

そういうことを想像すると、海外挑戦は、リスクが高いと感じるのです。

結果が出せる/出せない、は、努力する/しないが大きく影響すると思いますが、向いている/向いていない、もある程度の条件ではないでしょうか。
世界と一生懸命戦って、お金も時間も消費して、結果負けてしまうと悲しいですよね。


と、いつものネガティブモードに入るのですが、こういう考え方になると言うことは、おそらく日本にとどまっていることのリスクを、本当には理解していないからでしょう。

実際に行動して肌で感じてやっと理解できるのかもしれません。
少なくともこのお二人は実際に行動して肌で感じていると思います。


ということで、ごちゃごちゃ考えている暇があったら、さっさとやろう、という結論に勝手に達しました。
行動力重要。

以下、読書メモ。

p.13

まして先の読めない今の時代は、あらゆる変化がリスクと言ってもいい。そんな中で安定を求めて現状維持に汲々としたり、リスクを恐れて何もしなかったりすることこそが一番の「リスク」なのです。


p.36

日本がバブル崩壊の後遺症に呻吟している間に、世界のマネーの流れは先進国から新興国へとドラスティックに変わり、日本の成長を支えてきた産業の国際競争力はかくも衰退してしまいました。もはや誰も日本に注目しない"ジャパン・パッシング" (日本素通り) が本格化しているのです。


p,41

その先に待っているのは、間違いなく「ハイパーインフレ」です。国は借金を減らすために、輪転機をフル回転させてお札の大増刷を行うからです。その結果、円の価値は瞬く間に下がり、金融機関に貯め置かれた預金はみるみる実質的な価値が目減りしていきます。タンス預金もほとんど意味がありません。このハイパーインフレに耐えられるのは、「金」や「不動産」「外国通貨」などだけでしょう。


p.43

すでにヘッジファンドが、日本国債が暴落したときに儲かるような仕掛けを準備し始めたという情報も流れています。


p.69

日本企業では、「失敗」というもっとも貴重な経験が共有されていない。だから、他の会社だけでなく、同じ会社の中でも別の事業部が同じ失敗をすることが多いのです。
例えば、日本企業では役に立つ「引き継ぎ」がほとんど行われていません。課長の机の中にあるものは、その課長が異動すると、そのまま次の机に持っていってしまいます。
会社組織には「コーポレート・メモリー (企業の記憶)」の蓄積が必要なのに、ほとんどの日本企業には、それがありません。


p.70

「コーポレート・メモリー」を非常に重視しているアメリカのエンジニアリング・建設大手のベクテルは、ひとつのプロジェクトが終わると、時間を費やして、「学んだこと」「取引してはいけない企業」「資材購入してはいけない企業」「使ってはいけない人々」などのさまざまなデータを集めて蓄積します。そうしておけば、将来、違う人間がプロジェクトを受注した際、そのデータを参考にしながら進めることができるので、失敗が少なくなるわけです。組織もこのようにすれば「大人」に成長していくのです。


p.93

ところで、僕は「サラリーマン」と「ビジネスマン」は違うと考えています。ビジネスマンは自ら考えて行動しますが、サラリーマンは上司から指示された仕事をこなすだけ。勝手に「自分の仕事はここまで」と境界線を決め、その範囲の業務だけをするのですが、それは本当の意味での「仕事」をしているとは言えないでしょう。本来、仕事とは顧客のために汗を流すものです。顧客と向き合うほどに新しい発見があり、やるべきことは次々と増えていくはずなのです。


p.109

ドラッカーの哲学の中でも、私がもっとも影響を受けたのは、「顧客の創造」というキーワードです。彼は、これこそが「企業の目的」であると説いています。
ビジネスに携わる人は皆、それなりに努力はしているでしょう。でも、その成果に対する評価を上司だけに求めてはいないでしょうか?もちろん上司の評価は必要ですが、どんなビジネスであっても、最終的な評価を下すのは顧客です。私は、ドラッカーの「顧客の創造」というキーワードを、自分の仕事を認めてくれる人、自分の仕事に対して喜んでお金を出してくれる顧客を 1人でも増やしてくことがビジネスの本質なのだ、という意味に解釈しました。


pp.111-112

「企業は、社会の公器である」
このドラッカーの言葉には、企業のあるべき姿が集約されています。顧客が望む新しい価値を提供し、社会によい変革をもたらし、雇用を創出し、従業員の自己実現を図る―――。ここから、自分は何をしたいのか、あるいは何をしなければならないのかが見えてくるのではないかと思います。お


p.122

人は、身近にいるロールモデル (模範、目標) に強い影響を受けるものです。例えば、先輩や上司の中で「こんなふうになりたい」と思える存在に出会うと、仕事ぶりをまねしたり、教えを請うようになったりします。


pp.151-152

また、同じキャンパスにいるのに、日本人の学生は彼らとはほとんど付き合おうとしないそうです。こんなことが続けば、日本に来た優秀なアジアやアフリカからの留学生は、間違いなく日本嫌いになるでしょう。彼らの多くは将来、母国で政治やビジネスなどの分野でセンタープレーヤーとして活躍する優秀な人間です。その時になって後悔しても遅いわけですが、一生「ホーム」で暮らせばいいと考えている日本人は、彼らと交流を持とうとしないのです。


p.199

夕張市では現在、市民サービスの大幅な低下、公共料金や市民税などの引き上げ、市職員の早期退職や給与削減などの行政改革が進行中です。再建に向け塗炭の苦しみを味わう夕張市こそ、明日の日本の姿なのです。

アイデアを形にして伝える技術 [book]

アイデアを形にして伝える技術 / 原尻 淳一 (著)

アイデアを形にして伝える技術


この本を読んで得られるものは、大きく分けて 2つ。

1つは、有用な書籍、サービス、コンテンツへのポインタです。

書籍としては、『知的生産の技術』、渡部昇一さんの『知的生活の方法』、立花隆さんの『知のソフトウェア』、松岡正剛さんの『知の編集術』などが紹介されています。

また、ブックナビゲーションサービスとして、国立情報学研究所の高野明彦さんを中心に開発された Webcat Plus や、『想 IMAGINE Book Search』論文情報ナビゲータ CiNii や、学術研究データベース Nii-DBR、世界の先行研究のデータベースとして 「arXiv.org」「Nature Precedings」 が紹介されています。

また、優れたプレゼンテーションへのポインタとして、TED や USTREAM で公開されている動画も紹介されています。


もう 1つは、タイトルにもあるように「アイデアを形にして伝える技術」です。
つまり、アイデアを出す方法、文章で伝える方法、プレゼンで伝える方法などが説明されています。
それぞれ、具体例を挟みながら説明されており、分かりやすいです。


以下、読書メモ。

p.5

本論に入る前に、アイデアが溢れてくる「仕組み化」の基礎となる2つの概念についてお話ししておかなければなりません。(1) 「データベース思考」と、(2) 「民際学的思考」です。


p.6

データベース思考は生み出されたアイデアを形にする仕組みであり、民際学的思考はアイデアを量産し、膨らませる行動規範です。


p.29

フィールドワークは、「発見」と「検証」という2つの段階に分かれます。
例えば、新商品開発のように何もないところから新しい価値を生むようなプロジェクトでは、まず「テーマの発見」が求められます。


pp.29-30

テーマを発見したければ、まず面白そうな現場に赴き、自分の価値観と違ったものや共感するものなど、自らの感覚を研ぎすまして観察することが大切です。
ここでのコツは、あまり事前に調べすぎないことです。純粋に未知の現場に飛び込んで「察知のアンテナ」を張り、気になる情報に集中してみることが大切です。
なぜかというと、たくさん本を読んでからフィールドワークに出ると、どうしても「本の内容を確かめたい、検証しよう」とする意識が生まれてしまうからです。

p.94

周囲にいるアイデアマンを分析すると、勤務後にいろいろ異業種交流を行っている、休日に趣味や遊びを通じて自然といろいろな人たちとおつきあいしている、といった「社交的な特徴」が浮かび上がってきます。
この交流では何が行われているのかというと、誰かと話しながら相手の知識や経験を借りて新しいアイデアを得ているのです。これは「対話法」と呼ばれるアイデア発想の方法のひとつ。失敗学で著名な畑村洋太郎さんは『創造学のすすめ』(講談社)のなかで、「さまざまな経験を積んでいる優れたベテランに話をしたほうが、それだけよい創造の種を得られやすい」と指摘しています。


p.90

たとえば、ここに一台のトラックがあったとしましょう。このトラックを分析してみると、最もベースの部分ではパーツとそれをつなげるビスなどに分類できます。これを組み合わせることで、エンジンやタイヤ、あるいはハンドルやアクセル、ブレーキなどの「構造」ができあがります。さらには、この構造同士を組み合わせることで、トラックという「全体構造」ができあがるというわけです。そしてトラックは「多くの荷物を素早く目的地に届ける」という「機能」を持っています。(『創造学のすすめ』)
面白いのは、プロダクトの「要素、構造、機能」は三位一体であり、3つのうちどれかを変更するとプロダクトの全容が変わる点です。
例えば、機能を変更すれば、必然的に要素も構造も変わってきます。もし機能が「たくさんの人間を快適に移動させる」と変更されれば、トラックのような荷台はなくなり、座席数を増やさなければなりません。すると、要素も構造もガラリと変わり、バスの発想へ全体構造が変化してきます。プロダクトそのものを大きく変えるということは、ゼロから発明するようなことではない、右にあげた3つのどれかを変換することによって全体像がまったく変わってしまうという、化学変化のようなアイデア発想になるのです。


p.100

このような「要素の不足」が起きた時、代替案が出てきやすくなります。この不足を意図的に引き起こして、新しい機能や構造を考えてみる、そんな揺さぶりが「意図的欠落」です。


p.103

無理に未来をのぞこうとせず、自分たちの過去を見つめ直す。そこから「要素、構造、機能」へ過去からの教訓をつなげることで、新しい活路がひらけてきます。


p.137

ペン・シャープナー (Pen-sharpener) はペン先を尖らせるものという意味だそうで、「文章のカンを鈍らせないために読む本や、原稿を書く前に読むお気に入りの文章」のことを指します。執筆前にお気に入りの文章を読むと徐々に書こうという気持ちが高まっていき、その瞬間を見逃さずに書き始めるのがコツだそう。


p.141

文章表現のルールや技法について、次のように順序立てて説明していきます。
 (1) ベンチマーク研究: 手本となる文章をいくつか見つけて分析する
 (2) 文章表現のルールをつくる: 分析結果をルールとして規定する
 (3) 文章を磨く: 文章を他人に読んでもらうことによって、修正点をみつけ、リライトする


pp.150-151

<文章表現の設定の質問>
 (1) 読者は誰ですか?
 (2) 書く文章のジャンルは何ですか?
 (3) 書く内容、テーマは何ですか?
 (4) 文章にどんなリズムを流しますか?
 (5) 文章を規定するルールを簡単に記しましょう(前の4項目の分析結果が入ります。3~5つを目安に)


p.164

ワーマンは道順を教えること、つまり「地理的なインストラクションの原理はあらゆるインストラクションに通用する」として、次の6つの項目をあげています。

 (1) 使命: Mission (受け手がどのように実行したらよいのか示唆すべきもの)
 (2) 最終目的: Destination (インストラクションの最終結果。しっかり把握できる目的)
 (3) 手順: Procedure (実際の指示内容)
 (4) 時間: Time (実行に必要な予定時間)
 (5) 予測: Anticipation (安心要素。予測によって誤解を訂正する)
 (6) 失敗: Failure (フラストレーションを軽減するのに必須要素)


pp.166-167

ワーマンの項目で特筆すべきは、加えて (6) として「失敗」を語っている点でしょう。みなさん、「情報マイナスイオンの法則」を知っていますか。マイナス情報を話すと、ものすごく読者を惹きつける特性のことです。確実に手順を踏み、最終目的まで導く際に失敗を予測し、修正の手引きまで入れることは、読み手あるいはクライアントに対してホスピタリティあふれる要素であるとともに、強烈な印象を残します。ここは企画書でも考慮すべきポイントです。


pp.168-169

<企画書の基本項目>
 (1) 目的/目標 (目的 = 質的、目標 = 量的、数値的)
 (2) 現状の問題と課題 (現状の分析結果からの戦略と戦術の方向性示唆)
 (3) コンセプト (戦略1: 基本的な考え方の提示)
 (4) 顧客 (戦略2: 想定する顧客の提示)
 (5) コンテンツ (戦術: 考え方に基づく施策内容)
 (6) 作業工程 (手順: 誰が何をするのかの順序)
 (7) スケジュール (時間: いつまでに何をするのかの目安)
 (8) 予算/収支予測/市場へのインパクト (予測: この企画で何が変わるのか、何が生まれるのかの想定)
 (9) コンテンジェンシー・プラン/シナリオ、プランニング (失敗の予測と対処)

※(9) は予備で持っておくと便利であり、基本項目には入れない


pp.180-181

最近のわたしの企画書の定番は、導入部分と締めの部分は、「です・ます調」でしっかりと相手の気持ちを汲みながら丁寧に入り、途中はすべて「体言止め」、そして最後に「です・ます調」にもどり、丁寧にクロージングするスタイルをとっています。


p.188

プレゼンテーションでは事前準備として、(1) 目的、(2) ターゲット、(3) 制限時間を考慮しなければなりません。


p.191

それは「トップラインで紙芝居をつくる」こと。トップラインとは、スライドの内容がまとまっている一文のことです。この一文を読み連ねて、筋が通るようにあらかじめストーリーを構想し、簡単な紙芝居をつくってから、データやチャートを入れ込むのです。すると、データに振り回されることがなくなります。

言葉の力 [book]

言葉の力 - 「作家の視点」で国をつくる / 猪瀬 直樹 (著)

言葉の力


データロスト

一冊の手帳で夢は必ずかなう [book]

一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法 / 熊谷 正寿 (著)

一冊の手帳で夢は必ずかなう

後半は、手帳とは関係なく、仕事術や経営者の考え方などが述べられています。

前半の、手帳術部分をざっくりとまとめます。

- 夢(を手書きした手帳) を肌身離さず持ち歩き、常に目に入れることでモチベーションを維持する。
  また、常に目に入れることで、夢に関連する事柄に対するアンテナが立ちやすくなり、情報収集力が上がる。
- 夢を以下の 6つのセクションに分ける。夢をかなえるにはこれらをバランスよく叶える必要がある。
  - 健康
  - 教養・知識
  - 心・精神
  - 社会・仕事
  - プライベート・家庭
  - 経済・モノ・お金
- リストアップした夢から未来年表を作成する。
- 具体的な実行は、夢から逆算方式で、年単位、月単位、日単位に分解していく。


それぞれの考え方については、他のビジネス書でも述べられているようなよくある考え方・手法ですが、本書では、手帳という切り口から述べられており、おもしろかったです。

ただ、本書を読んで、この方法をすぐ始められるか、実際に work するか、と言う点には疑問があります。


例えば、キーボードで打つよりも手書きする方が頭に残りやすい、というのは一理あるかもしれませんが (正しいかどうかはよく分からない)、手書きした場合のデメリット、例えば、変更や追加に手間がかかる点、にどう対応していくのか、といったノウハウが知りたかったです。

また、1冊にまとめる根拠の説明が弱く感じました。
本文にも、

pp.24-25
その結果、三種類の手帳を使う方法を考えました。「なりたい自分」を綴った「夢手帳」と、思い通りの未来を実現すべく行動を管理する「行動手帳」、行動や思考のポイントを整理してまとめた「思考手帳」の、三部構成から成る「熊谷オリジナル手帳」です。

とあるように、3種類の手帳を無理矢理 1冊にまとめた感があります。
タイトルにわざわざ「 一冊の」と付けるなら、その説明が欲しかったです。


実践的な内容については、続編の 20代で始める「夢設計図」-必ず“スピード成功”する5つの原則情報整理術 クマガイ式 を読めば良いのかな。

以下、読書メモ。

pp.16-17

夢をかなえる方法の一つ、それは、手帳に書くことです。手帳に、自分の夢を書き込むのです。将来の目標、やりたいこと、人生の設計、すべて手帳に書き込むのです。そして、その手帳を常に持ち歩くのです。
この「常に持ち歩く」という点が、本当に重要です。


p.17

だから、手帳に夢を書き込むのです。そしれそれを、トイレに行く時も、お風呂に入るときも、片時も離さずに持ち歩き、繰り返し読み返すのです。そうすれば、毎日・毎時間・毎分・毎秒、常に夢を見失わずに、そこへ向かって前進できます。


p.19

たとえば、「夢」という文字を書く場合、手書きだと十三回の筆運びが必要ですから、書き上がった文字への愛着も増します。その分、頭には大切な言葉として残ります。


p.21

実際、私は自分で思いついた「やりたいことリスト」とそれを達成するための「未来年表」を、将来への思いを込めて手で書きました。その夢の実現のために必要な行動や、思考のヒントとなる人の言葉や文章を、手書きの文字で手帳に書き留めました。

そして、朝起きた時、ご飯を食べる時、移動の車の中、トイレの中、夜寝る前……暇さえあれば、手帳のページをめくって読み返します。そうすると、未来年表を達成することだけをひたすら考えて行動ができるので、そこに書いたとおりの人生を歩むことができるのです。


pp.24-25

その結果、三種類の手帳を使う方法を考えました。「なりたい自分」を綴った「夢手帳」と、思い通りの未来を実現すべく行動を管理する「行動手帳」、行動や思考のポイントを整理してまとめた「思考手帳」の、三部構成から成る「熊谷オリジナル手帳」です。


pp.30-31

まずは自分の「夢」「目標」「やりたいこと」を長いスパンで考えて、それらを「やりたいことリスト」として書き出してみましょう。「やりたいことを書き出す」と言っても、そう簡単には出てこないかもしれません。最初は難渋するかもしれません。しかし、夢を意識するようになると、日常のさまざまなシーンで「これもやりたい、あれもやりたい」というものにぶつかるようになります。
たとえば、人と会ってお酒を飲んでいる時に「この人みたいになりたい」という願望を抱いたり、雑誌を読んでいて「こういう車に乗りたい。こんな服装をしたい」と憧れたり、テレビの旅番組を見ていて「こんな旅館に泊まってみたい」と思ったり。
そういう何でもないことが頭にひっかかり、夢と結びついていくのです。
そのたびにメモをして、「やりたいことリスト」に書き足していくのです。


p36

次に、「やりたいことリスト」でリストアップした夢を、「夢・人生ピラミッド」の各セクションに振り分けます。セクションは、「健康」「教養・知識」「心・精神」「社会・仕事」「プライベート・過程」「経済・モノ・お金」の六つです。「夢・人生ピラミッド」とは、これらのセクションを左の図のように三段に分離し、「基礎レベル」「実現レベル」「結果レベル」に分けたものです。


p.39

どうして、このように六つに分類するのか。それは、夢をかなえたいのなら、このピラミッドを歪みも偏重もなく完璧なカタチで実現するオールマイティな人間にならなければならないからです。


p.42

「夢・人生ピラミッド」が完成したら、次は、それをもとに「未来年表」を作ります。
「未来年表」は、なりたい自分になり、思い通りの人生を歩むためのツールです。

pp.60-61

夢手帳とは「やりたいことリスト」「夢・人生ピラミッド」「未来年表」が入ってる手帳のことです。夢手帳の中には、この他にも、未来年表から分離して作る「今年の重点目標」や「DWMY・ToDoリスト」、また「進捗確認グラフ」などが入っています。つまり夢手帳は「(1)紙に書く」「(2)強く信じる」「(3)モチベーションを維持し続ける」ための拠り所なのです。


p.62

夢手帳の中には、「やりたいことリスト」が入っているのですが、ここで「やりたいことリスト」をより魅力的にするコツを二つ、ご紹介しておきましょう。
まず一つ目は、より具体的に記述するということです。たとえば「マイホームを手に入れたい」という夢(やりたいこと)がある場合「やりたいことリストに」、「マイホームを手に入れたい」
とだけ書くのでは、効果が薄くなります。なぜなら、あまりにも漠然としているからです。マイホームといっても、一戸建てからマンション、都心から郊外までさまざまです。これを一言で「マイホーム」としてしまっては、自分の本当に望む夢も、それを達成するためにどれくらい頑張ればいいのかもわかりません。
ですから、やりたいことや夢はなるべく詳細に書き出すことをすすめます。たとえば私は、過去に「マイホーム こうじゃなきゃいやリスト」なるものを作りました。


p.63

「やりたいことリスト」を魅力的にする二つ目のコツは、写真や絵などのビジュアルを活用することです。私は昔、待ちであこがれの外車を見つけ、まるで自分がその車のオーナーであるかのような顔をして写真を撮り、それを夢手帳に貼ったことがあります。


p.64

「夢手帳」を使い始めたらすぐ、自分の夢にひっかかるさまざまな情報を手帳にスクラップすることを習慣化させることです。


pp.66-67

まず、「DWMY・ToDoリスト」ですが、これは未来年表の横軸・縦軸から分解して、日・週・月・年単位の「やるげきこと」を列挙したリストです。年表の中の夢や目標を達成するために、何をやらなければいけないのかを具体的に書き出すのです。
この「DWMY・ToDoリスト」を作るにあたっては、まず最初に、年単位のやるべきこととして、人間関係についての恒常的な事項、つまり誰かの誕生日や、結婚記念日などについて一気に書き込んでしまうことがポイントです。これらは日付が確定しているので、何の問題もなく最初に書き込めます。~略~
次にいよいよ、その年のたくさんの目標を達成するために「やるべきこと」を書き出していく作業に入ります。要は、その年の目標を洗いざらい書き出し、そのためにやらなければいけないことについて、何月に (あるいは毎月) 何をやるのか、何週目に (あるいは毎週) 何をするのか、何日に (あるいは毎日) 何をするのかを、振り分けていくのです。


p.69

「夢手帳」の次は、「行動手帳」です。これはいよいよ「夢を達成するためには、今 (いつ) 何をやればいいのか」「何に気をつけて行動すべきなのか」といった具体的な行動予定が書いてある手帳です。
この「行動手帳」の中核をなすのが「長中期スケジュール」と「短期スケジュール」です。前者には一ヵ月単位の、後者には一日に単位の予定を書き込みます。
その大元になるのは「夢手帳」で作成した「今年の重点目標」と「DWMY・ToDOリスト」です。この二つをもとに、その月、その日に、何をするべきかを、それぞれのスケジュールに転記するのです。


pp.79-80

「思考チェックしリスト」とはその名のとおり、考えるためのチェックリストです。それぞれの項目のポイントや注意点、流れなどを一覧できるようにしたもので、これがあればロジカルに、スムーズに頭を回転させることができます。

たとえば、「新規事業チェックリスト」を例に見てみましょう。これは、新しい商売のネタに出会ったときに、自分の初期的な関心を分析するチェックリストです。チェック項目として、
「成長性」
「将来性」
「新奇性」
「ナンバーワンになれるか」
「特許をとれるか」
「競合はどこか」
「インフラか」
「ストックか」
「独占できるか」
「上場できるか」
「必要な人員数は」
などを用意し、これら一つひとつの項目について「◎」「○」「△」「×」の記号で判定していきます。


p.101

「ポイント、ポイント。ポイントは何だ?今重要なこと、緊急なことは何だ?」
というものです。こうつぶやくことによって、頭が一番重要なことに集中して思考できる環境を整えていると言っていいでしょう。


p.120

「礼儀正しさに優る攻撃力はない」
十五年ほど昔、「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」(キングスレイ・ウェード著)という一冊の本にあったこの言葉に、私は大きな衝撃を受けました。


p.125

 ・(運の) つく人は人相がよい。明るい。あたたかい。人を責めない。はつらつとしている。感謝、早起き、明朗。
 ・明朗でない人は、心に雑物が入っている。(いやな思い、憎しみ、苦しみ) これを除くには、心を最初から整理する必要がある。
 ・最初に親への恩・感謝意識。親への恩・感謝意識がある人は、人を大切にする。ない人は、利害で人とつきあう。
 ・命の恩を感じる。父と母の目で感じる。願いに対して、どれだけ応えたか。
 ・父が素っ頓狂なことを言っても、「はい」と答えろ!


p.190

他社と違うのは数字を「見通し管理」している点です。これは、月初めに目標を定め、その目標を達成できそうか否か、その見通し数字を毎日確認する方式です。
 たとえば獲得顧客数の五月の目標が千件だったとします。逆算すると一日の目標は五十件ですが、一日目に実績が五十五件上がったとします。そうしたらプラス五件の成果を「おめでとう」とみんなで喜びます。と同時に、一ヵ月の見通し数値を一千百件と出します。これを日々、繰り返し、毎日の実績に基づいて見通しを出していくのです。

2011年 7月に読んだ本 [book]

今月は 4冊読みました。

* 突破する力 / 猪瀬 直樹 (著)

突破する力
ref.[2011-07-11-1]

* 大人の流儀 / 伊集院 静 (著)

大人の流儀
ref.[2011-07-09-1]

* 君がオヤジになる前に / 堀江 貴文 (著), 福本 伸行 (イラスト)

君がオヤジになる前に
ref.[2011-07-02-2]

* ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業 / ヤンミ・ムン (著), 北川 知子 (翻訳)

ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業
ref.[2011-07-02-1]

突破する力 [book]

突破する力 / 猪瀬 直樹 (著)

突破する力


ビジネスマンとしてのベースとなる考え方や、知っておくと役に立ちそうなコツが、具体的に書かれています。
例えば、仕事への取り組み方、評価されるための方法、上司とのつきあい方など、


即、実践で使えるようなノウハウではありませんが、土台を固めるのに役に立ちそうな内容になっています。


ビジネスマンとしてのベースとなる考え方や心構えが、わかりやすく述べられています。
他書でも述べられているような、普遍の原則的なものも多々ありますが、読んでいると、上司である猪瀬さんが、部下である読者に、ビジネスについての考え方やノウハウを、手ほどきしている感覚を受け、すぅっと入ってきます。
本書で述べられていることを、常に意識して働くことで、長期的な視点で見ると、じわじわ効いてきそうな気がしました。

また、評価されるための方法、上司への報告の仕方、プレゼンで上がらない方法など、即、実践で使えそうなものもあります。

pp.79-80
自分にふさわしい役割を知りたいなら、「自分は○○に強みがあります。会社の中で、どのように活かしたらいいですか」と投げかけるべき。具体的に中身を提示すれば、上司もそれにあった役割を具体的にアドバイスしてくれます。

や、

p.64
納得できないなら、「部長は先日、○○とおっしゃった。しかし、いまは××と言う。○○のほうが、△点という店でメリットがある。とても納得できません!」と具体的に筋道を立ててぶつけてみる。そうすることで、気持ちは的確に伝わります。


などは、そんな物わかりのいい上司ばかりじゃないよ、と言いたくなりますが、そこは、

p.37
壁にぶち当たったら別の方法を考え、また行き詰まったら、さらに他の方法を試してみる。その繰り返しこそが、新しい道を拓きます。


ということでしょうか。

やや根性論的な感じもしますが、ラクして成功する方法はないわけです。


新書ですが、充実した内容になっています。

以下、読書メモ。

p.5

孤独を友として仕事と向き合った時間は、けっして自分を裏切らない。ギリギリまで自分を追い込めば仕事力が磨かれて、それが閉塞状況を打ち破る武器になる。


p.24

思いがけない発見や気づきというのはたいてい、うまくいかずに試行錯誤し、煮詰まった最後の最後にふと浮かんできたりするものです。


pp.26-27

そもそも不調には二つの種類があります。それを見極めて対処することが、そこから早く抜け出すコツです。
一つは自分に原因がある不調です。この場合は、とにかく試行錯誤するしかない。福岡ソフトバンクホークス元監督の王貞治は、現役時代、打撃不振に陥ると、部屋の畳がすり切れるほど素振りを繰り返しました。世界の王と呼ばれた選手でさえ必死にやるんだから、普通の人なら、その何倍も必死にならなくちゃいけないのは当然です。
一方、よく分析してみると、外部環境の変化が不調の原因になっていることもあります。
~略~
ビジネスは自分一人でできるものではないのだから、むしろ不調の原因は外部にある場合がほとんど。それなのに冷静に原因を分析できず、自分を責めてしまうから、モチベーションが下がったり空回りして、余計に事態を悪化させることになるんです。~略~それと同じように、じっと我慢して晴れ間が広がるのを待てばいい。
やまない雨がないように、風向きもいつかは必ず変わります。大切なのは、逆風がやんだときに、ふたたび前に向かって歩くための準備ができているかどうかです。


p.30

では、どうして成長を実感できないのか。それは周りから評価を受けていないからでしょう。自分では昨年よりいい仕事ができたと思っても、上司や会社がそれを評価してくれない。そこで自信を失い、心が折れてしまう。
しかし、それを周りのせいにしているうちは何も変わりません。むしろ、いい仕事をすれば世間が勝手に評価してくれるという考えが甘い。


p.31

前回よりおもしろい企画を思いついたら、積極的に上司に提案する。前回と違うアプローチで面談に臨んで成功したら、ノウハウ化して部下に教えてあげる。


p.37

何か問題が発生して、このままでは目標を達成できない状況になると、「問題があるから仕方がない」と言って開き直る。
上司に企画を却下されると、練り直して再提案するのではなく、企画そのものをあきらめてしまう。これではいつまでたっても前には進めません。頭が悪いから、いくら考えてもムリ?

それは間違いです。問題を解決する思考力は、頭の善し悪しではなく、頭の持久力で決まります。斬新な発想がなくてもいい。壁にぶち当たったら別の方法を考え、また行き詰まったら、さらに他の方法を試してみる。その繰り返しこそが、新しい道を拓きます。


p.42

「評価しないのは周りが悪い」と自己満足の世界に浸っていると、評価はますます下落していきます。ここで考えなくてはいけないのは、「評価してもらう」という受け身の姿勢から、「評価させる」戦略への転換です。


p.54

自己投資したくてもお金がない?だったら、時間コストを払えばいいんです。投資は何もお金だけに限りません。時間という資源は見逃しがちですが、自分の時間を使って頭に汗をかくことも立派な投資なんですよ。土日にのんびり寝てるヒマがあるなら、本の一冊でも読まなくちゃ。


p.55

お金や時間を自分に投資しても、すぐにはその効果が表れないかもしれないし、無駄が多いように思えるかもしれない。でも、投資を続けている人とそうでない人では、10年後、20年後の仕事の質、収入に大きな差が出てくる。これは間違いありません。
逆に言えば、いま他の人と貯蓄に差があったって気にする必要はないんです。そんな小さな差は、人生という長いスパンの中で見れば微々たるもの。大切なのは、目先の収支にとらわれずに、いかに自分の可能性に投資できるかということですよ。


p.58

先ほどの実験で、被験者以外を全員、間違いを答えるサクラにした場合、誤答率は36.8%でした。ところが正解を答えるサクラを1人入れると、誤答率は約25%に減少。つまり、自分の考えに同意する人が1人でもいると、空気の支配力はグッと弱まるのです。


pp58-59

ただし、ここで注意すべきは味方の作り方。1人目の味方は、論理とデータで説得していくべきです。1対多数の場合は空気にはね返されてしまうことがありますが、1対1では、論理とデータで攻めたほうが相手を納得させやすいのです。


p.64

ビジネスの場面で的確に感情を伝えるには、「なぜそう感じたのか」根拠を示しながら話すと効果的です。
たとえば上司からムリな指示をされたときに、イヤだという顔をしてしぶしぶ従いながら、上司がいなくなった瞬間、「ムカつく」と呟いていませんか?それは幼稚な感情表現にすぎません。納得できないなら、「部長は先日、○○とおっしゃった。しかし、いまは××と言う。○○のほうが、△点という店でメリットがある。とても納得できません!」と具体的に筋道を立ててぶつけてみる。そうすることで、気持ちは的確に伝わります。


p.67

どんな優秀な人でも、ミスを犯すことはあります。が、実力が問われるのは、そのあとの対応です。ただ「すみません」と謝るだけの人は三流。セカンドベストでその場をしのごうとするのは二流。全体を見渡して、最善の策を講じられるのが一流です。


p.69

実際、誰にでも問題解決力は備わっているのです。試しに、これまでに自分が乗り越えてきた小さなピンチをすべて紙に書き出してみてください。たとえば財布を落としたとか、パソコンのデータがぜんぶ消えたとか、そのときは絶体絶命だと感じた場面がいろいろと思い出せるはずです。
次に、それらの小さなピンチをどうやって切り抜けたのかを振り返ります。
すると、自分の中に問題解決力があるということに気づくとともに、ピンチを切り抜けたときの感覚が蘇ってきます。


pp.69-70

問題に立ち向かう感覚が戻ってきたら、今度は「悩んでいる自分」が主人公のドラマを思い描き、映画館のスクリーンに、ピンチのシーンが映し出されているところをイメージします。そして観客の立場から、この主人公にどういうアドバイスがふさわしいかと考えてみる。この作業をすると、問題を外から客観的に眺めることができ、具体的な解決策を導きやすくなります。


p.77

では、どうすれば代えのきかない人材になれるのか?ほとんどの人は、自分の長所を活かしてナンバーワンになろうとします。じつは、それが間違い。前にも述べたように、個性は長所から発想するのではなく、短所を見つめることで明確になるのです。
自分の長所は、わかるようでわからないもの。
~略~
一方、短所は明確でした。僕は昔から朝が弱く、午前中はいつもボーッとしていました。いくら努力しても、早起きできなかった。自分では直視したくなくても、これは紛れもない事実。この普遍の部分こそが、他の人とは違う個性なのです。
でも、短所がどうして強みにつながるのか、ピンとこない?
TODO


pp.79-80

自分にふさわしい役割を知りたいなら、「自分は○○に強みがあります。会社の中で、どのように活かしたらいいですか」と投げかけるべき。具体的に中身を提示すれば、上司もそれにあった役割を具体的にアドバイスしてくれます。


p.84

では、小が大に勝つにはどうすればいいのか。それは、データと論理を武器にして、相手の弱点を一点集中で攻めることです。
データと論理で攻めれば、相手の人数は関係なくなる。正しいか正しくないか、勝負を決めるのはそれしかないんだから。


p.86

自分の土俵、つまり自分が得意とするところで仕掛けないといけません。
また、会社の規模やシェアのうえで劣勢の場合は、「1対大勢」ではなく、「1対1」の局面に持ち込むことが大事です。コンペでライバル企業が圧倒的に有利な状況にあっても、取引先の担当者と1対1の関係で自分が優位な関係を築ければ勝算はある。


p.97

ダラダラと説明するのは、相手の貴重な時間を奪うことと同じ。ビジネスでは結論から報告するのが原則で、枝葉末節は上司に求められたときだけ報告すればいい。


p.98

そこで僕がスタッフに実践させているのが、CMと同じ15秒の報告です。15秒は短いようで意外に長く、「誰が何をした」「何がどうなった」という情報なら、三~四つは入れ込めます。


p.98

上司への報告でさらに心がけたいのは、相手のメリットを意識して話すことです。
状況説明だけで満足している人をよく見かけますが、それでは上司は動いてくれません。もし商談の報告をするなら、「売上5000万円の大型案件ですから、部のノルマもこれで一気に達成ですね」と、つけ加えてみましょう。
相手の利益になるフレーズを話に入れ込めば、アドバイスをくれたり、次回は商談に同行してくれるかもしれません。仕事のデキる人は、こうした話し方で上司を動かしているのです。


p.99

電話での話し方にも工夫が必要です。電話の対応で「ええ、……はい、……はい」と、ひたすら相槌を打つ人はダメ。電話では、相手の発言をそのまま復唱すべきです。
復唱には二つの意味があります。一つは、周りにいる他の社員に内容を聞かせるため。~略~
もう一つは発言内容の確認です。とはいえ、相手の言葉を繰り返して確認するだけなら留守番電話でもできる。大切なのは、復唱の合間に5W1H (いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように) の質問を挟み、詳細を確認すること。


pp.100-101

では、どうして緊張しているのにスラスラと話せるのか。それは、参加者全員ではなく、その中の2割を相手に話しているからです。場の空気を作るのは、参加者の2割。残りの8割は付和雷同で、2割を味方につければ、あとは雪崩を打ったように賛成に回ります。そう考えれば、8割の反応が悪くても焦らずにすみます。


pp.127-128

たとえば会社で同僚と会ったとき、きちんと挨拶できているだろうか。あるいは机の上は整頓されているだろうか?
そんなこと、仕事には関係ない。成果主義だから結果さえ残せばいいんだ、というのは大間違い。仕事の結果を左右するのは、じつは日頃の小さな言動や立ち振る舞いにかかっているんです。


p.128

見た目にいい派手な部分ばかりに気を取られて、足元の基本的なことをないがしろにしてはダメ。大きな結果が残せる人は、細かいところにもきちんと緊張感を持って取り組んでいます。


p.132

部下に教えるべきことは、技術や考え方以上に仕事のおもしろさだと僕は思っています。
ただ、それを伝えるためには、自分が仕事を楽しんでいないとウソになります。


pp.134-135

そこで先生は緊張して、右向け右の命令がかかったときにひとりだけ左を向いてしまった。面接試験でそこを突かれた。正直に「間違えたのであります!」と謝ったものの、重要な場面での大失態。自分は不合格だと思い込み、すっかり落ち込んだそうです。ところが、結果は合格。あとで上官に尋ねたところ、「君は言い訳をしなかったから合格したんだ」と言われたとか。
この話を読んで僕は合点がいきました。戦場でのミスは命取りです。ミスの言い訳をして失敗の責任逃れをするような人に、大切な兵の命を預けるわけにはいきません。
人生も同じです。たとえ失敗しても、言い訳をせずに真正面から責任を引き受けてこそ、頼られる存在になる。


p.135

相手から信頼されるかどうかは、失敗そのものより、その後の態度です。


pp.135-136

では逆に、信用できる人をどうやって見抜けばいいのか。僕が意識して見るのは相手の表情です。いつもニコニコしている人は要注意です。人間は楽しいときに笑い、腹を立ててれば怒るもの。時と場合によって表情が変化するのが普通です。
ところが、いつでも笑顔の人は表情が豊かなように見えて、じつは表情がない。


p.146

では、優秀なビスになるにはどうすればいいか?

まず大切なのは、周りの影響を受けやすい上司に、先手を打って数字を報告することです。プロジェクトの方向性が間違っていないのなら、それを裏づける数字が必ずどこかに表れています。たとえば売り上げがまだ出ていなくても、「バイヤーからの問い合わせが○件増えた」「このエリアではシェア1位になった」というように、目標達成の兆しになるデータがあるはずです。
それらを活用して上司の不安を取り除いてやれば、そう簡単に揺るがなくなります。


pp.152-153

いずれにしても、トップは会社の鍵。ルールがよくわからなければ、まずトップを見る。それによって職場で大切にすべきものも見えてくるはずです。
ここまで職場になじむ方法をいろいろと紹介してきましたが、もっとも有効な方法が一つあります。それはいち早く結果を出すこと。
多くの人はまず職場になじみ、協力してもらえる態勢を整えてから、結果を出そうとします。しかし、本来は逆。結果を出す人材だからこそ、周りも力を貸してくれるのです。しばらく様子見をして、1年間かけて結果を出そうという考えは甘い。様子見している間に、周りはあなたに見切りをつけます。
勝負は最初の1週間から1か月。その間に売り上げでも企画の提案でも、とにかく形のあるものを一発打ち上げて、自分の実力を知ってもらう。それが協力を取りつける最善の方法です。


p.163

一方、デキる人はたいてい「みんなの役に立ちたい」とか「社会に貢献したい」という意識を持っているものです。


pp.172-173

タブーの根源には、紙や自然といった超越的な存在への畏れがあります。わかりやすく言うなら、「お天道様が見ている」という感覚です。
それが失われると "なんでもあり" の混沌とした社会になってしまう。
どうしてこんな話をしたのか。それはビジネスにも畏れの感覚が不可欠だからです。
畏れを失うと、あとで必ずしっぺ返しがきます。


p.173

いくら競争が激しく、追い詰められた状況に陥っても、「自分に誇れる仕事をする」という意識だけは忘れてはいけません。


pp.174-175

こうした職業倫理は、サラリーマンにとっても大切です。報酬を意識しながら仕事をすると、「もう給料分は働いたから、このくらいで切り上げよう」という発想になりがちです。
ですから、いったん給料のことは脇に置き、目の前の仕事に全エネルギーを注いでみてください。
不況でみんなのテンションが下がっているいまは、むしろチャンスです。みんなが「給料分でいいか」という、そこそこの仕事で満足しているときに、「そこまでやるか!」と給料以上の働きをすれば、必ず評価されます。


p.176

断ることが本当に自分のためになるのか、もう一度よく考える必要があります。会社や上司の期待を無碍にすれば、それだけで信頼を失います。条件が悪い仕事を断る人は、条件のいい仕事も回ってこない。それが会社というものです。


pp.178-179

やってほしい作業は、過去の成功事例の洗い出しです。新規事業はゼロから構築するものだと考えがちですが、そんなことはありません。いま成功しているビジネスの多くは、既存のアイデアを取り込んで発展させているものがほとんど。他の業界のやり方を、自分の業界に応用したり、すでにあるAという方法とBという方法を組み合わせたり……。こう考えれば、これまでの自分の過去の成功体験や他業種の事例が参考になるはず。

大人の流儀 [book]

大人の流儀 / 伊集院 静 (著)

大人の流儀

君がオヤジになる前に [book]

君がオヤジになる前に / 堀江 貴文 (著), 福本 伸行 (イラスト)

君がオヤジになる前に

ビジネスで一番、大切なこと [book]

ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業 / ヤンミ・ムン (著), 北川 知子 (翻訳)

ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業


競争が加熱した結果、ライバル製品同士が同じようなものになってしまい、些細な違いを消費者に謳うという、日本の家電が良く陥ってそうな罠を、見事に指摘した内容になっています。

では、その罠に陥らないためにどうすればよいか。
アップルなどを例に、リバース・ブランド、ブレークアウェー・ブランド、ホスタイル・ブランドといったブランド確立(=差異化)手法を紹介し、具体的に解説されています。

これらの手法を読者がどのように応用するか、については自分で考える必要がありますが、少なくともヒントとして、3つの視点(考え方)を得ることができます。


以下、読書メモ。

pp.54-55

「FIJIの帯水層は、工業地域から離れた原生多雨林の未踏の生態系にある。降雨は太平洋を何千キロも渡ってきた赤道風によって浄化されている。地球上の他の地域に酸性雨や汚染物質をもたらす風とも無縁だ。真に純粋な水の味を試したいなら、FIJIを飲んでみるといい」
いやはや、この手の謳い文句が度を越して詳しい場合は、注意が必要だ。ビジネスパーソンの努力は奇妙な形に結実している。この段階に入ってしまえば、差別化の主張までもが、信憑性を失う。どんな違いが存在するにせよ、取るに足らないものだ。海見は細部に宿るとよく言われるが、悪魔も細部に宿る。無意味な区別を巧みに差別化に見せかけているのが、ビジネスの現状だ。


pp.58-59

もしあなたが他社との果てしない小競り合いの渦中にいるなら、その瞬間にも過去があり、未来があるのを忘れるのはたやすい。何もしないよりは何かをした方がいいのかもしれない。けれど、多くを成すことが何かを成すよりもいいとは限らない。「もっと、もっと、もっと」に何の価値もない場合もある。目の前のことだけにとらわれているときには、このことを忘れがちだ。
だからこそ、時間移動者になってみよう。過去、現在、未来を同時に見れば、過剰なまでのメリットが最終的に欠点になり得ることがわかる。〜略〜
進歩によって物事は良い方向に向かうーーーただし、悪い状態になるまでは。これが進歩のパラドックスである。だから、まずは物語を巻き戻したり、早送りしたりすること。昨年を振り返り、来年を想像して、時間軸を行き来してみるといい。そして、未来の様々な可能性というレンズを通して市場の姿を思い描いてみよう。


p.67

市場が成熟しすぎると、二つの傾向が現れる。第一に、競争が高じて過剰な活動が繰り広げられると、消費者の目には違いがわからなくなる。前にも述べたように、群れの行動の特徴は目の錯覚にある。外から見ると、あたかも集団として目的を持って行動しているように見え始め、中にいる個々人の行動がわかりにくくなる。カテゴリーもまた、全体としてのアイデンティティを示しているように見えてきて、個々のブランドのアイデンティティはぼやけてしまう。


p.68

一度そうなってしまうと、そのカテゴリーとの関係が、カテゴリー内のあらゆるブランドとの関係を表すようになる。これが、角の成熟によって生じる第二の状況である。消費は、個々のブランドの小競り合いとは関係なく、カテゴリー自体に対して消費者がどう感じるかによって決まる。


p.80

私が最も注目するブランドは、私たちの期待など眼中にない。期待と無関係なものを提供しながら、なおかつ期待に答え、これまでにない新たな現実を提供する。不思議なことに、市場の他の商品に比べて必ずしも優れているとは限らないが、差別化に成功している。顧客と特別な関係を築き、群れから抜きん出ている。本書で冒頭から述べているように、差別化を実現するためには、競争ではなく、競争からの完全な脱却が必要なのだ。


pp.97-98

選択肢の海で溺れそうになっているからこそ、それらが取り除かれると、解放された気分になる。顧客サービスで窒息しそうなときこそ、放っておかれるのをありがたいと感じる。「もっともっt」が当たり前になっているときこそ、少ないことの価値が生まれる。


p.107

ブレークアウェー・ブランドは、私たちが放っておけば、恣意的にその製品を特定のカテゴリーに関連づけてしまうことを知っている。だからこそ、そうした認知のデフォルトから切り離すために、糸的に自社製品を作り直す。ロボットを提供するが、ペットとしての役割を果たさせる。おむつを提供するが、年長の子供の下着だと思わせる。期待どおりのものを提供しながら、まるで異なるものとして再定義し、私たちに概念的な枠組みを変えるよう迫るのだ。


p.128

消費者と対立しないブランドは、消費されやすい。何か要求してきたり、自己主張を押しつけたりしない。そうした消費は、人混みに紛れ込むようなものだ。


p.142

リバース・ブランドは、カテゴリー内の拡張傾向を無視する。ブレークアウェー・ブランドは、カテゴリーの境界を飛び越え、製品の定義に挑戦する。ホスタイル・ブランドは、顧客を魅了する従来の原理の尊守を拒絶する。


p.143

アップルを例に取ろう。他社製品では当たり前の機能や装備に知らん顔を決め込むことも珍しくない。マウスはボタン一つのまま。マックブック・エアにはポート類が、iPhoneには取り外し可能なバッテリーがない。それでもファンは満足している。斬新なデザインや豪華なインターフェイスと


p.152

簡単な仕かけを探し、注目を引く曲芸をやってのけるブランドがいる。食堂で側転をするような行動で、関心を得ようとする。しかし、結果的には、私たちはそういった無数のブランドを無視し、ダヴやハーレー、アップルを大切にしまい込む。なぜなら、後者は波紋を呼ぶような方法、私たちに語りかけるような方法で逸脱するからだ。


pp.172-173

少し考えてみよう。あなたにとって、珍しいものとは何だろう。
私自身は、あり余るものに囲まれている場合にはそこから解放されたいと思う。つまり、喧騒や興奮に囲まれているとき、私にとって珍しいものは……静けさだ。豊富な選択肢や大勢の店員に囲まれ、何でもすぐに手に入るとき、私にとって珍しいものは……じっくり考えられる時間だ。現実主義は私にファンタジーを求めさせ、過度のファンタジーは現実を求めさせる。
チャンスはあちこちにある。たとえば、あふれているものを一時的に停止して価値を生み出すことができる。ホスタイル・ブランド、リバース・ブランド、ハーレーやダヴ。彼らはみな、私が豊富に持っているものに目を留め、稀少性のある何かを差し出している。忘れてはいけない。抑制は新たな欲望になり、ささやきは新しい呼び声になる。確実に言えるのは、ブランドが何か手に入りにくいものを提供する余地は今後もある、ということだ。

2011年 6月に読んだ本 [book]

今月は 5冊読みました。

* 新・片づけ術「断捨離」 / やました ひでこ (著)

新・片づけ術「断捨離」
ref.[2011-06-30-1]

* 拝金 / 堀江 貴文 (著), 佐藤 秀峰 (イラスト)

拝金
ref.[2011-06-18-1]

* フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた) / デビッド・カークパトリック (著), 小林弘人 解説 (その他), 滑川海彦 (翻訳), 高橋信夫 (翻訳)

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
ref.[2011-06-17-1]

* モレスキン 「伝説のノート」活用術~記録・発想・個性を刺激する75の使い方 / 堀 正岳 (著), 中牟田 洋子 (著)

モレスキン 「伝説のノート」活用術~記録・発想・個性を刺激する75の使い方
ref.[2011-06-13-1]

* 公認会計士が教える年収の4割を貯蓄する方法 / 森安理恵 (著)

公認会計士が教える年収の4割を貯蓄する方法
ref.[2011-06-12-1]

新・片づけ術「断捨離」 [book]

新・片づけ術「断捨離」 / やました ひでこ (著)

新・片づけ術「断捨離」


考え方は参考になりますが、Amazonのレビューによるとカレン・キングストン著の「ガラクタ捨てれば自分が見える 風水整理術入門」のパクリのようです。
となれば、当然オリジナルを読むほうが良いと思います。

「断捨離」というブランドを立ち上げ、ビジネスモデルを確立した点は素晴らしいと思います。
セミナーも好評で、リッツカールトンに泊まる ほど儲かっているようです。


以下、読書メモ。

p.6

「断」=入ってくる要らないモノを断つ
「捨」=家にはびこるガラクタを捨てる
「離」=モノへの執着から離れ、ゆとりある”自在”の空間にいる私


p.6

「もったいない」「使えるか」「使えないか」などのモノを軸とした考え方ではなく、「このモノは自分にふさわしいか」という問いかけ、つまり主役は「モノ」ではなく「自分」。


pp.20-21

「片づけ」 必要なモノの絞り込み作業。絞り込む際の軸は、「自分とモノとの「関係性」そして「今」という時間軸。つまり、そのモノと自分が今、生きた関係かどうかを問い、取捨選択していく行動。

p.68

ゴミではないけれど、「不要・不適・不快」なモノ、つまり食べられるけど賞味期限切れで美味しくないモノは、「ひからびたハム」ということになります。つまり、ガラクタです。「ひからびたハム」は「もっと腐ってから捨てよう」なんて冷蔵庫に戻したりして。


p.150

断捨離では見えない収納をあえて7割収納としています。なぜ3割空けるか。それは心理的に仕舞いたくなるからです。3割はモノの通り道となります。


p.151

次は食器棚、サイドボードなどの「見える収納」。こちらの美的限界量は5割です。


p.152

更に、装飾的に見せる、つまり「見せる収納」。ここまでいくと1割です。つまり最小限ということ。例えば美術館に行って、絵画を見たとします。その展覧会のチラシにドーンと印刷されているような代表的な名画は、広い空間に一つだけ飾ってあることが多いでしょう。

拝金 [book]

拝金 / 堀江 貴文 (著), 佐藤 秀峰 (イラスト)

拝金


twitterで人気がありそうなので、読んでみました。

事前に、スピード感重視という情報は得ていたので、回りくどい表現を避け、スピード感を出しているのかと想像していましたが、ストーリー的にも端折りまくりでした。

また、フィクションかノンフィクションか、わからない楽しさがあるという感想もよく見ますが、結局、どれが事実かは著者しか知らないわけで、週刊誌やネットの噂話を読むのと同じです。

あとは、ビジネスに使えるヒントがたくさん散りばめられているようですが、そのへんを探してみるのは面白いかも。

フェイスブック 若き天才の野望 [book]

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた) / デビッド・カークパトリック (著), 小林弘人 解説 (その他), 滑川海彦 (翻訳), 高橋信夫 (翻訳)

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)

モレスキン 「伝説のノート」活用術 [book]

モレスキン 「伝説のノート」活用術~記録・発想・個性を刺激する75の使い方 / 堀 正岳 (著), 中牟田 洋子 (著)

モレスキン 「伝説のノート」活用術~記録・発想・個性を刺激する75の使い方


当然、モレスキンノートの活用法が書かれているのですが、そもそも、モレスキンを取り出して、開いて、ペンでメモるよりも、iPhoneでメモしてしまったほうが早いし、再利用性も高いのではないかと、思ってしまいました。

私はモレスキンノートを、iPhoneなどのデジタルツールの「余白」であると考えることにしています。定形のデータが飛び交うなか、ふっと気を抜いたときに書き込む余白、とらえがたい記憶をとどめておくための余白です。

とありますが、全部iPhoneで良いでしょ。

簡単なメモなら、TwitterFacebook のプライベートアカウントを使用しても良いですし、Evernote もあります。

絵を描きたい場合は、ドローアプリもあります。例えば neu.Notes など。

タスク管理アプリの GoTasksTaskPortPro も便利です。

タイムトラッキングアプリ Eternity Time Log もシンプルで便利ですし、ロケーションログには foursquare があります。

課題は、これらの記録をどうやって一元管理していくか、です。


冒頭で紹介されている、イラストが書かれたモレスキンを見ると憧れますが、絵心のない自分にはこんな使い方は無理そうです。

ユビキタス・キャプチャーの考え方については参考になりました。

以下、読書メモ。

p.25

ノートがすでに重要だと分かっている情報を覚えておくために利用するものと考えるなら、「手帳」は未来に向かって開かれた可能性を記録しておくものだといってもいいでしょう。


p.35

そこで、問いをひっくり返す必要があるのです。「どこでどのツールを使えば、日々のことをすべて記録できるか?」という具合にです。


p.39

私はモレスキンノートを、iPhoneなどのデジタルツールの「余白」であると考えることにしています。定形のデータが飛び交うなか、ふっと気を抜いたときに書き込む余白、とらえがたい記憶をとどめておくための余白です。


p.51

ルール1 時系列で記入する
また、もうひとつのルールとして、「これは覚えておきたい」と思ったことがあるなら、なるべくその場で書くことです。


p.53

ルール2 記憶したいことがあったその場で書き込む
〜略〜
あなたの興味をひいたということは、まだあなたが意識していない重要な何かが隠れている可能性があります。キャプチャーする情報のハードルは、最初から意識的に下ろしておくことをおすすめします。

ルール3 「こんなことは書いても意味がない」というハードルを下げる
帰宅して、家族と一緒にいるときが私にとっては、一日で一番大切なキャプチャーの時間です。妻とはどんな話をしたか、子供はどんな様子か、そんな何気ない日常を数行の中に封じ込めます。


p.57

まず基本として、ノートの言葉は「未来の自分に向かって書く」ことが挙げられます。


p.65

ノートに書き込むときに事実の列挙だけでなく、そのときに何を感じていたのかを同時に書き込みます。例えば会議の議事録でも、5W1Hの事実はもちろん記録する必要がありますが、会議の場の雰囲気も書き取ってみましょう。


p.69

ユビキタス・キャプチャーを実践する上で、私には何よりも大切にしていて、訪れるのを注意深く待っているものがあります。
〜略〜
それは、不意にやってくる遠い昔の思い出や記憶の断片です。


pp.70-71

過去の自分を振り返るキャプチャーは単なる懐古趣味ではなく、今の自分をよりよく知るための材料にもなります。そもそも自分はどうして今の仕事についているのだろう?どうしてあのときこの選択をしたのだろうか?こうした疑問への答えを持っているとは、過去から学んで将来を描くためにも利用できるのです。


p.79

ステップ1 「ユビキタス・キャプチャー」を習慣にする
ステップ2 「毎日レビュー」で利用しやすくする情報を加える
ステップ3 「週次レビュー」でノートの情報を永続化する


p.85

第一段階 足りない部分の補足
第二段階 情報の移行(同期)


p.99

毎日レビューが、情報のレイヤーを作ってノートを装飾していくステップだとすると、週次レビューはつながりを見つけていくステップです。今週書き込んだ内容に、さらに過去の書き込みと関連しているものはないでしょうか?ときには過去のノートも持ち出して、索引から関連項目を引き出して眺めていきましょう。思わぬ情報の連携に驚くことがあるかもしれません。

公認会計士が教える年収の4割を貯蓄する方法 [book]

公認会計士が教える年収の4割を貯蓄する方法 / 森安理恵 (著)

公認会計士が教える年収の4割を貯蓄する方法


簡単にまとめると、
1. 家計簿をつけましょう
2. 予算を立てましょう
3. 予算と家計簿 (使ったお金) を比較して、随時、現状を把握しましょう
といった内容です。

もちろん、こういった内容の本はタイトルが大げさになりがちで、実際に「年収の4割を貯蓄できる」かどうかはわかりませんが、紹介されている方法は、家計簿の基本と言っても良い王道的な方法に思います。


以下、読書メモ。

p.100

「これにお金を使った分は、ちゃんとモトがとれる?」


pp.102-103

その時点で一番欲しい物を一時的な感情で衝動買いしてしまうと、そのときの一時的な満足度は高くなるかもしれません。でも、実際にはそれで後悔してしまうことが多いもの。冷静さが必要です。
今あなたが欲しいモノは、絶対に必要なモノですか?それがないと、生きていけないくらいのモノですか?

33歳からの勉強のルール [book]

33歳からの勉強のルール / 水谷 弘隆 (著)

33歳からの勉強のルール

電子書籍の衝撃 [book]

   電子書籍の衝撃 / 佐々木 俊尚 (著)

   電子書籍の衝撃