億万長者 富の法則 [book]

億万長者 富の法則 / ロジャー・ハミルトン (著)

億万長者 富の法則

本書は二部構成になっていて、第一部はウェルスダイナミクス (富の力学) の原則の紹介、第二部は8つのウェルスプロファイル (富を生み出す人物像) 別に、富を生み出し、今日も川を流している著名人16人を紹介しています。

ただ、読者がどのプロファイルに属するのかは http://www.jwda.org/ にアクセスして、ウェルスダイナミクスプロファイリングテスト (13,000円) を受験しなければなりません。
そういう意味では宣伝のための本といえるかもしれません。

以下、読書メモ。

p.23

「富」を生み出している人たちは、「お金」を稼ぐよりも、「富」の土台作りに力を入れている。つまり、世の中の評判、頼りになるネットワーク (情報網、人脈)、知識、リソース、実績といったものを築いているのだ。こうしたものが彼らのガーデンとなるが、彼らは、自分の専門を中心としたガーデンではなく、自分の情熱、自分の道、自分の志を中心としたガーデンを築き上げている。彼らは、ガーデンについては毎日気にかけるが、虫取り編みが空っぽでも気にしない。


p.54

リチャード・ブランソンはチャンスを引き寄せる名人だ。チャンスが到来すると、ブランソンは、そのチャンスボールをチェックして、それを蹴ったときの失敗が、「私たちを舵とる」失敗になるか、「私たちを沈没させる」失敗になるかを判断する。完全な失敗に終わった場合にどのくらいの損失になるかを見極めるのだ。


p.115

これから、自分の「フロー」を見つけた起業家たちの話に入るが、これを読むうえで頭に入れておいてほしいのは、彼らはお金を注ぎ込んだのではなく、時間を注ぎ込んでお金持ちになったということだ。

Code Craft エクセレントなコードを書くための実践的技法 [book]

Code Craft エクセレントなコードを書くための実践的技法 / Pete Goodliffe (著), 後藤 正徳 (翻訳), 鵜飼 文敏 (翻訳), 平林 俊一 (翻訳), トップスタジオ (翻訳), まつもと ゆきひろ (翻訳)

Code Craft エクセレントなコードを書くための実践的技法

2009 年 6 月に読んだ本 [book]

今月は 6 冊読みました。

* オシムが語る / シュテファン・シェンナッハ (著), エルンスト・ドラクスル (著), 小松 淳子 (著), 木村 元彦 (著)

オシムが語る
ref.[2009-06-28-1]

* オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える / 木村 元彦 (著)

オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える
ref.[2009-06-27-1]

* SWITCH vol.27 No.7(スイッチ2009年7月号)特集:笑福亭鶴瓶[鶴瓶になった男の物語] / 新井敏記 (著), 猪野辰 (編集)

SWITCH vol.27 No.7(スイッチ2009年7月号)特集:笑福亭鶴瓶[鶴瓶になった男の物語]
ref.[2009-06-21-1]

* いい仕事ができる人の考え方 / 村山 昇 (著)

いい仕事ができる人の考え方
ref.[2009-06-20-1]

* デジタル一眼レフ スタートBOOK / 岡嶋 和幸 (著)

デジタル一眼レフ スタートBOOK
ref.[2009-06-13-1]

* デジタル一眼レフがわかる / 豊田 堅二 (著)

デジタル一眼レフがわかる
ref.[2009-06-04-1]

オシムが語る [book]

オシムが語る / シュテファン・シェンナッハ (著), エルンスト・ドラクスル (著), 小松 淳子 (著), 木村 元彦 (著)

オシムが語る

「オシムの言葉」同様に、語録ではありません。
オシムのキャリアや、母国の戦争について、インタビュー形式で語られています。

サッカーに関するヒントを期待して読むと、期待はずれになると思います。

ただ、日本にいるとなかなか知ることができない、ユーゴスラビアの戦争について、オシム氏自身が経験者として語る内容は、興味深いものがありました。

オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える [book]

オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える / 木村 元彦 (著)

オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える

タイトルは「オシムの言葉」ですが、語録ではありません。

オシムのキャリアや、母国の戦争による不運な境遇などが解説されています。

オシムのインタービューにはなぜあのような抽象的な例え話がよく出てくるのか、その答えがあります。
また、オシムという一個人を通して、戦争の悲惨さをより具体的に感じることができます。

サッカーに関する語録を期待していたのですが、いい意味で裏切られる内容でした。

SWITCH vol.27 No.7(スイッチ2009年7月号)特集:笑福亭鶴瓶 鶴瓶になった男の物語 [book]

SWITCH vol.27 No.7(スイッチ2009年7月号)特集:笑福亭鶴瓶[鶴瓶になった男の物語] / 新井敏記 (著), 猪野辰 (編集)

SWITCH vol.27 No.7(スイッチ2009年7月号)特集:笑福亭鶴瓶[鶴瓶になった男の物語]

あとで書く。

いい仕事ができる人の考え方 [book]

いい仕事ができる人の考え方 / 村山 昇 (著)

いい仕事ができる人の考え方

Q&A 形式で仕事論について解説してあります。

Q&A 形式では、A を述べたいがための無理矢理の Q が設けられる場合が多々ありますが、著者の人材教育コンサルタントの経験からか、実際にありそうな Q が挙げられている点がよいと思います。

以下、読書メモ。

pp.27-28

目標と目的の違いーー私はそれを「目的=目標+意味」と説明しています。すなわち、目標とは単に目指すべき方向や状態をいい、目的はそこに意味や意義が付加されたものです。ですから、目標は他から十分与えられるものですが、目的は他から与えられない。意味は自分で見出すものだからです。


p.40

動機のベースを「内発×利他」にシフトする

「内発×利他」に自分を意識づけする質問
 * この仕事はまだまだ進化する余地があるはずだ。それは何だろう?
 * この仕事の名人・達人と呼ばれる存在になるには、どうすればよいだろう?
 * 自分のノウハウを体系的にまとめることは可能だろうか?
 * 今、自分がこの職場に貢献していることは何だろう?
 * この仕事は顧客に何を提供しているのだろう?それは最良・最高のものだろうか?
 * この仕事はどのように社会とつながっているのだろう?
 * この仕事をやる意義は何だろう? それは家族に誇りを持って語れるものだろうか?
 * 仮に年収が二割減になったとして、それでも今の仕事を続けたいと思うだろうか?
 * その二割分を補う「お金以外の何か」を仕事から生み出す自信があるだろうか?


p.49

しかし、言われた仕事を上司や組織が予想しなかったやり方で独自性を付加するようになったらどうでしょう、それができる人は、この世にあなたしかいません。だから「人財」です。


p.114

その業界の中で、または社会の中で、「あの会社にはスゴイ仕事をする誰々あり!」と謳われるプロフェッショナルになることが、真の出世です。そうした真の出世ができれば、おのずと会社内でも相応の立場が得られているはずです。
あなたが意識すべきは、業界内の同じ分野で働く人たちや全世界にいる同世代の人たちです。この分野で先導的な仕事人になってやろうとか、同世代を大いに啓発する存在になってやろうとか、そんな開いた意識です。

デジタル一眼レフ スタートBOOK [book]

デジタル一眼レフ スタートBOOK / 岡嶋 和幸 (著)

デジタル一眼レフ スタートBOOK

著者による写真がふんだんに、その写真を撮った時の状況、設定と合わせて掲載されています。

ただ、これを見る、読むだけでは写真がうまくなるのは難しいでしょう。

自分でたくさん写真を撮って、うまくいかない時、この本から理想の写真を探し出し、その撮影方法をチェックするという使い方に役に立ちそうです。

デジタル一眼レフがわかる [book]

デジタル一眼レフがわかる / 豊田 堅二 (著)

デジタル一眼レフがわかる

カメラの構造、仕組みを図を使って説明してあるのでとてもわかりやすいです。
露出、絞り、35mm換算、一眼レフの「一眼」と「レフ」の意味、CMOSとCCD など知りたいキーワードを知ることができてよかったです。

2009 年 5 月に読んだ本 [book]

今月は 5 冊読みました。

* ライト・ポータブル・コード 複数プラットフォームに移植可能なソフトウェアの開発技法 / Brian Hook (著), 鵜飼 文敏 (翻訳), 田郷 明 (翻訳)

ライト・ポータブル・コード 複数プラットフォームに移植可能なソフトウェアの開発技法
ref.[2009-05-29-1]

* かしこいカップルが最後に笑う 2人で4倍豊かになる9ステップ / デヴィッド・バック (著), 桜井 祐子 (翻訳)

かしこいカップルが最後に笑う 2人で4倍豊かになる9ステップ
ref.[2009-05-24-1]

* ソロスは警告する 超バブル崩壊 悪夢のシナリオ / ジョージ・ソロス (著), 松藤 民輔 (解説) (著), 徳川 家広 (翻訳)

ソロスは警告する 超バブル崩壊 悪夢のシナリオ
ref.[2009-05-18-1]

* ラクをしないと成果は出ない / 日垣 隆 (著)

ラクをしないと成果は出ない
ref.[2009-05-17-1]

* 会社の電気はいちいち消すな / 坂口孝則 (著)

会社の電気はいちいち消すな
ref.[2009-05-16-1]

ライト・ポータブル・コード 複数プラットフォームに移植可能なソフトウェアの開発技法 [book]

ライト・ポータブル・コード 複数プラットフォームに移植可能なソフトウェアの開発技法 / Brian Hook (著), 鵜飼 文敏 (翻訳), 田郷 明 (翻訳)

ライト・ポータブル・コード 複数プラットフォームに移植可能なソフトウェアの開発技法

副題の通り、複数プラットフォームに移植可能なソフトウェアの開発技法が広くまとまっています。
それぞれについては知っていたり、聞いたことがある内容が多いです。

しかし、それらをまとめておさらいすることで、移植性について考え直すことができました。

実は、コードの書き方うんぬんより、第1章「『移植性』という概念」に書かれている考え方が、本書で最も重要な部分なのかもしれません。

p.12

移植という作業を、編集やデバッグと同じように、1つの独立した段階として進めたいと思うかもしれません。しかし、「移植性を意識する」というのは、単なる1つの「手順」ではありません。プログラマーが実行する具体的な作業1つひとつに付加されなければならない、すべてを包含している「精神状態」なのです。


p.13

重要なのは、「コードを移植すること」と「移植可能なコードを書くこと」は別物だという事実を認識しておくことです。つまり、前者は「治療」であり、後者は「予防」です。プログラマーが悪習を身に付けてしまい、その副作用を後になって治そうとするよりも、できることなら今のうちに予防接種を施しておきたいところです。この「予防接種」を実現するには、移植可能なコードを作成する習慣を積極的に身に付け、その習慣が「習性」になるまで、つまり、意識の奥底に組み込まれ、プログラマーの思考の水面下で常に泳ぎ続ける「直感的理解力」となるまで、訓練することです。

かしこいカップルが最後に笑う 2人で4倍豊かになる9ステップ [book]

かしこいカップルが最後に笑う 2人で4倍豊かになる9ステップ / デヴィッド・バック (著), 桜井 祐子 (翻訳)

かしこいカップルが最後に笑う 2人で4倍豊かになる9ステップ


第2章「あなたの人生で、お金はどんな役目を果たすのか?」によるお金に対する考え方、第3章「一緒に計画、一緒に成功」による実践方法はとても参考になりました。

第5章「退職金のカゴを作る」は、よくある給料から天引きして資産を作り、複利で増やしていく方法について述べられています。

第6章「安心のカゴを築く」は、遺言書、医療保険、生命保険、所得補償保険、介護保険などについて。

以下、読書メモ。

p.56

「では、お金があるおかげで実現できるあなたの価値観とは何ですか?」

ほとんど全員が、ぽかんと私を見上げていた。「オーケー、それじゃちょっとしたヒントをさしあげましょう」。私はプロジェクターで価値観の一覧表を映し出した。そこには「自由」「幸福」「愛情」「健康」「社会貢献」といった言葉が並んでいる。

「これは価値観の一例です。そこで、みなさんがどんな価値観を思いつくか、実際にやってみましょう。自分の人生を振り返ってみてください。あなたにとって一番大切な価値観は何ですか?あなたが人生に求めるものは、何ですか?」


pp.59-60

「私がいつも面白いと思うのは、人生の指針となっている価値観を挙げるよりも、手に入れたいものを挙げる方が、ずっと簡単だということです。でも本当は、ものを手に入れることよりも、自分の価値観を理解して、それに即した人生を送ることの方がずっと大切なんですよ。残念なことに、自分の価値観を真剣に見つめることをしないで、物欲だけを追求して人生を終えてしまう人が本当に多いんです。


p.61

あなたとパートナーが二人の価値観を最優先に考え、物欲を二番目に回すだけで、刺激的で意欲的な人生をいますぐにでも歩み始めることができるのだ。なぜなら、価値観を理解すれば、必然的に自分が望む人生を生きるようになるからだ。正しいことをするために「自分を動機付ける」必要もない。


p.66

では、自分が人生に何を求めているのかを、はっきりと自覚するにはどうすればよいだろうか。ただ一つ必要なのは、自分にとって一番大切だと思う五つの価値観を見極めて、それに基づいて自分の人生を設計することだ。


p.105

オキテ二
 目標は具体的かつ詳細に、そして期限を設定すること


p.108

オキテ四
 四十八時間以内に目標達成に向けた行動を開始する


p.109

オキテ五
 助けてくれる人を列挙する


p.126

お金を浪費するのは簡単だ。とりわけ、ちょとしたもので浪費するのは。「ラテ・マネー」とはつまりこのことだ。これは、私たちがちょっとしたものに費やす少額のお金を指す言葉だと考えてほしい。困ったことに、ちょっとしたお金は積もり積もって、気が付いた時には何百万ドルが無駄になっていることさえあるのだ。


p.278

では実際、あなたとパートナーは、自分の能力に見合った報酬を受け取っているだろうか?答えはおそらくノーだろう。とっくの昔に昇給してもいいはずだと思っているに違いない。でも、問題はこういうことだ。昇給はタナボタ式にはやって来ない、自分の手で勝ち取るものだということだ。

これを念頭に、次の二つのことを考えてほしい。(一) あなたたちは、今より多くの収入を得る資格がある。そして (二) この状況を変えるのは、あなたたち自身だということだ。「従業員であれ社員であれ、自分がいくら稼ぎ、今度いつ昇給を得るかは、自分自身の責任である」というこの単純な考え方、それが、私が「積極型収入」と名付けた強力なコンセプトの基本だ。


pp.295-296

私の提案は、上司と面会を取り付けて、今よりも有意義な仕事をするためにはどうすればよいか、相談してみることだ。自分は何としても仕事の質を高めたいと思っているので、五分だけ時間を頂いて、お話を伺いたいと上司に言ってみよう。面談にはメモ用紙とペンを持って臨み、自分はこの面談で次の二つのことを知りたいのだと上司に告げる。(一) 自分が現在やっている仕事の中で、一番会社のためになっている仕事はどれか、そして (二) 会社の価値をもっと高めるために、自分にできることは何かほかにあるか。

やるべきことはそれだけだ。あとは上司の言い分に耳を傾けてメモを取るだけでいい。上司が話し終わったら、自分が理解した内容を復唱する。それから、アドバイスに基づいて行動計画を実行してみるので、数日後にまた面会したいと申し出よう。

もしあなたが自営業者なら、基本的に同じことを顧客に対して実践すればいい。


p.300

新しい仕事を探すときは今なのだと肝に銘じよう。あなたには今の会社を辞める気はさらさらないかもしれないし、現状に満足しているかもしれない。しかし、外の世界に何があるかを知らなければ、どうして自分にとって何が一番良いかがわかるだろう?

ソロスは警告する 超バブル崩壊 悪夢のシナリオ [book]

ソロスは警告する 超バブル崩壊 悪夢のシナリオ / ジョージ・ソロス (著), 松藤 民輔 (解説) (著), 徳川 家広 (翻訳)

ソロスは警告する 超バブル崩壊 悪夢のシナリオ

著者が本書で最も述べたいのは「再帰性」について。
言っていることはわかるのですが、それをどう投資に活かしていくかは難しいです。

以下、読書メモ。

p.3

「再帰」とは「人間」と「周囲の出来事」の双方が、互いに影響を与えあうことで変化し続ける、相関的なイメージととらえればよい。


p.44

私たちは世界の一部であるために、その世界を完全な形では理解しえない。

特に、人間が人間社会について理解しようとすると、観察者である人間もまた観察対象である人間社会の一部であるという事実が、理解の妨げとして最大の障碍となる。

一方で人間は、自分が生きる世界を知識として理解しようとする。私はこれを「認知機能」と呼ぶ。その一方で人間は世界に影響を与えようとし、自分にとって都合のよいように改造しようともする。かつて私はこれを「参加機能」と呼んでいたが、今では「操作機能」と呼ぶほうが適切であると考えている。

仮に、認知機能と操作機能の二つの機能が互いに関わり合うことがなければ、どちらの機能もその目的を完全に達成しうるであろう。〜略〜だが、この仮定には問題がある。


pp.48-49

たとえば、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで私の指導教官だったライオネル・ロビンズは、経済学は需要と供給の間の関係だけを扱うものであり、需要と供給のそれぞれが、どうやって決まるのかは、経済学の対象外だと主張した。
〜略〜
私は、この合理的期待仮説は、金融市場の働きをほぼ完全に誤解していると考える。この仮説は、今や学界の外ではほとんど見向きもされないが、金融市場が自己修復的であり、均衡値に向かって収斂していくという彼らの考え方自体は、今や金融市場において重要な役割を演じるようになった、この誤った理論が、依然として複雑な金融商品や評価モデルの基礎なのだ。


p.76

人間は単に状況の観察者であるのみならず、参加者でもある以上、人間が入手しうる知識は不完全なものでしかなく、行動の指針としては不十分である。よって、何度か繰り返し述べているように、人は不完全な知識にもとづいて決断を下さざるをえない。これが「間違いうる可能性」すなわち「可謬性」である。「可謬性」なくして「再帰性」はない。人間が完全な知識にもとづいて決断しうるのであれば、再帰的な状況の特徴である不確実性は除去されるからだ。


pp.94-95

ブッシュ政権はテロとの戦争を口実にイラクに侵攻した。これは情報操作としては史上屈指の成功例だが、同時にその結果はアメリカにとってはもちろん、ブッシュ政権にとっても破滅的としか言いようのないものだった。今やアメリカ市民は目を覚ましつつある。まるで悪夢が過ぎ去ったかのようだ。

現実は厳しく、真実を操作すれば、いずれ自らが傷つく。私たちの行動がもたらす結果が、私たちの期待からずれることは、しばしばある。同様に、たとえどれほど権力があろうと、自分の意志を一方的に全世界に押しつけることは出来ない。まず、世界がどのような仕組みで動いているかを、学ばなくてはならないのだ。完全な知識は、人の手が届くものではない。だが、可能なかぎりそれに接近しようとする努力は放棄してはならない。やはり、現実を理解することは、現実を操作することに対して優先されるべきなのである。

ラクをしないと成果は出ない [book]

ラクをしないと成果は出ない / 日垣 隆 (著)

ラクをしないと成果は出ない

成果を出すための 100 のアイデアが掲載されています。

100 個のアイデア本はよくありますが、無理やりネタ付け足して 100 個にしたように感じるものが多いです。
一方、この本は当たりネタが他のノウハウ本よりも多いと感じました。

以下、読書メモ。

p.19

もう一つ、私たちが吉村さんから学ぶべき仕事術は、「インプットが三分の一程度になったらアウトプットを始める」という方法です。
取材途中でゴールを意識して書き始めると、どんな情報が無駄で、どんな情報を新たに仕入れるべきかが、はっきりします。インプットがさらに合理化できるわけです。


p.52

「これはたぶん、ウソだな」
人の話を聞いていても会社案内などを見ていても、そう感じることがあります。
次なるステップは、ウソを暴くことではありません。
誰でも何かしら嘘はつきます。言いたくないことを黙っているという行為をウソに含めれば、往々にしてそれは、その人にとって隠したい部分だったりします。


p.53

その人が言葉にしないこと、別の言葉で覆い隠そうとしていること――。ここに本質が潜んでいる場合もあると、知っておく必要があるでしょう。


p.85

すべての仕事は外との付き合いで成り立っています。ビジネスマンたるもの、常にどんな仕事の依頼が来るかを予測し、自分の能力・時間に照らし合わせて「できる仕事」はなにかを把握しておく。そうすれば、相手の依頼に即答できるようになります。


pp.88-89

自爆法則には三つあります。
法則その一は、嫌なことに二つ以上の理由をつけること。
〜略〜
反対する一つ一つの理由に「全力の本音」がないために、簡単に論破されてしまいます。それどころか、「あいつは信用できないやつだ」と思われかねません。
それならば、単純に「馬肉が嫌なんだ」で押し通したほうがいいのです。相手はその主張を受け入れるか受け入れないかで、余計なわだかまりは生まれません。


pp.204-205

三〇秒ルールの根拠その一は、アイデアとは三つの要素で成り立っているから。
新鮮でおもしろいことは、既存のことを三つ結びつけてできています。
〜略〜
つまり「セカンドライフで、村上隆さんがプロデュースする、ファッションショーをやろう」というように、一つ一つは知っているけれど、本来結びつかないものを結びつけたものが新鮮なアイデア。一つの話の説明を一〇秒ですませても、三つあるから、三〇秒となります。

会社の電気はいちいち消すな [book]

会社の電気はいちいち消すな / 坂口孝則 (著)

会社の電気はいちいち消すな

サブタイトル「コスト激減100の秘策」に対応するのが 3章の「節約術 100連発」ですが、よく知られた内容が多く、「激減」や「秘策」は言い過ぎだと感じました。

以下、読書メモ。

p.137

私は、本章で節約・コスト削減のために利用すべき人間特性について三つのことをあげた。

 * 人間は、愉しいこと、自分の利益になることしか進んでやろうとしない
 * 人間は、ルールやシステムがないと、高い倫理観を持ち続けられない
 * 人間は、強制的にやらされることしか達成できない

2009 年 4 月に読んだ本 [book]

今月は 4 冊読みました。

* 話し方入門 新装版 / D. カーネギー (著), Dale Carnegie (著), 市野 安雄 (著)

話し方入門 新装版
ref.[2009-04-28-1]

* 考える技術・書く技術 / 板坂 元 (著)

考える技術・書く技術
ref.[2009-04-19-1]

* 最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術 / 泉 正人 (著)

最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術
ref.[2009-04-18-1]

* 落語家はなぜ噺を忘れないのか / 柳家 花緑 (著)

落語家はなぜ噺を忘れないのか
ref.[2009-04-05-1]

話し方入門 新装版 [book]

話し方入門 新装版 / D. カーネギー (著), Dale Carnegie (著), 市野 安雄 (著)

話し方入門 新装版

あとで書く。

考える技術・書く技術 [book]

考える技術・書く技術 / 板坂 元 (著)

考える技術・書く技術

あとで書く。

最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術 [book]

最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術 / 泉 正人 (著)

最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術

期待ほどの内容ではありませんでした。

例えば、続ける仕組みとして挙げられているのは
- 小さな目標をつくる
- 他人のパワーを使う
の 2 つ。
他でもよく語られている内容です。

2章の「『作業系』の仕事を徹底的に効率化する」はチェックリストを作ろう、という内容です。

さらには、毎週木曜日の朝一番にバックアップをとることに決める、など PC を使っていれば自動化できそうな作業を効率化できていません。

すでに効率化を考えて、何らかの実践を行っている人にとっては、読む必要はないでしょう。

落語家はなぜ噺を忘れないのか [book]

落語家はなぜ噺を忘れないのか / 柳家 花緑 (著)

落語家はなぜ噺を忘れないのか

「落語家はなぜ噺を忘れないのか」
その解は次の一文に集約されています。

p.46

落語家が噺を覚えているというのは、このように単に台詞を覚えているだけではなく、ひとつの噺を立体的に見つめながら演れるかどうかということです。噺と向き合ってきた時間とそこに込められた情報の賜物なのです。


では、どのように噺と向き合っていくか。
それについては一般的な解はありません。

p.9

落語家の数だけ落語論はあるというように、結局、この本に書かれているのは私の落語論です。私の頭の中をお見せしているので、これは私自身のドキュメンタリーでもあります。だから、一般的かどうかは、なんとも言えません。


本書では、柳家花緑流の噺への向き合い方が書かれています。

噺の覚え方、カスタマイズして自分流に変えていくやり方、師匠にどのように稽古をつけてもらうのか、など知らなかった裏側を知ることができ、興味深かったです。